自動運転支援システム、正面衝突回避に難あり=米AAA 他

MaaSとは、Mobility as a Serviceの略で、運営主体を問わず通信技術の活用により、マイカー以外の交通手段による移動を1サービスとして捉えシームレスにつなぐ新たな移動手段の概念です。AOSデータ社は、MaaSをより安心して利用できるよう、リーガルテクノロジー(自動車フォレンジック)で貢献します。

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自動運転支援システム、正面衝突回避に難あり=米AAA


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Impressions:5月13日 5月12日にロイター通信から配信された「自動運転システム、正面衝突に難あり=AAA」(*AAAは、日本でいうJAFのようなロードサービス)は、米国自動車協会(AAA)がテスラの「モデル3」と現代の「サンタフェ」、SUBARUの「フォレスター」の自動運転支援システムを調査したところ、いずれも正面衝突事故を避けられなかったという結果を公表した。AAAが行った調査(テストのシナリオ)は、①テスト車両と同方向に走行するダミー車両の追い越し、②同じ方向に向かうダミーの自転車の追い越し、③正面衝突コースを互いに時速25マイルで走行させたダミー車両と対峙させ、衝突を回避させる。④ダミーの自転車がテストカーの進路を横切ることを回避させる、の4つだ。AAAは、①②のテストについては3車種とも、同時に同じ方向に走る車との衝突は避けることが出来たとしている。③についてAAAは「モデル3」は自動的にブレーキをかけ、衝突する前に時速3.2マイル(歩行速度)まで減速したが、現代「サンタフェ」とSUBARU「フォレスター」は衝突を回避するため、物体を検出したり、減速したりするようには見えなかったとしている。また、④について「モデル3」と「サンタフェ」は道路を横切る自転車を検知してブレーキをかけたが、SUBARUは5回の試験で自転車を認識できなかったとした。AAAは、現在の運転支援システムや自動ブレーキシステムは完全自動運転には程遠く、運転手が車両を制御する必要があると結論付けている。今回の結果について、SUBARUは、「方法論を理解するため、AAAのテストを検討しており、現時点では詳細な回答はない」とコメント、「フォレスター」の2022年モデルはEyeSight支援運転システム(アイサイト)を改善したと付け加えているようだ。テスラはコメントしておらず、現代は「顧客の安全に対する継続的な取組の一環として、AAAの報告書の調査結果を検討している」としているようだ。「時速25マイル(約40キロ)」で正面から向かって来る車を「サンタフェ」と「フォレスター」は検知出来ず、衝突を回避するために減速することはなかった。ロイターの記事には、幾分の「物言い」したい気持ちがなくもない。同記事は、AAAがどのような調査を行ったのか?各自動車メーカーの発表している比較したモデルの基本性能、公表されている安全性能値に対する言及を欠いており、④調査についても「モデル3」と「サンタフェ」は道路を横切る自転車を検知してブレーキをかけた結果、自転車との接触を回避できたのか?まで明らかに書き出されていない。(結果として消費者に、現行の運転支援システムが完全ではないことを啓発するAAAの主旨には沿っているが)参考までに以下を調べてみた。SUBARU「フォレスター」のWebページを閲覧すると(https://www.subaru.jp/forester/forester/safety/safety2)、「ぶつからない」をサポートする機能として、交差点における衝突回避のサポートも行う「プリクラッシュブレーキ」についての記載が目に入る。この部分には「衝突の危険があるとシステムが判断した場合、ドライバーに注意を喚起。回避操作がない場合はブレーキ制御を行い、衝突回避をサポートします。さらにフォレスターでは作動領域が広がったことにより、交差点にも対応。右左折時の直進対向車や、右左折時の歩行者、また横断する自転車への衝突回避もサポートします。」と書かれている。さらに、同ページ最下段の注意書き部分には、「*1:制御対象との速度差が約60km/h(右左折時は自車速約20km/h、横断自転車は自車速約50km/h)を超える場合は、アイサイトの性能限界から衝突を回避することはできません。また、制御対象との速度差が約60km/h(右左折時は自車速約20km/h、横断自転車は自車速約50km/h)以下であっても、状況によっては衝突が回避できないことやプリクラッシュブレーキが作動しない場合があります。」と明示されている。また、ステアリングを制御し、衝突回避をサポートする「緊急時プリクラッシュステアリング」は、プリクラッシュブレーキの制御だけでは衝突回避が困難な場合、システムが周囲に「回避スペースがある」と判断すると、ステアリング制御も併せて行い衝突回避をサポートします、と記載されており、同じくページの最下段の注意書きの部分にも、「*2:回避するための十分なスペースがない場合や、回避先に物体などがある場合は作動しません。また、回避対象物が、自動車、自転車、歩行者以外の場合も作動しません。」とある。*ロイターの記事には、AAA検査時に車両の車両周囲の状況がどうだったのか?についても言及して欲しかった。ここでも、SUBARUは「緊急時プリクラッシュステアリング」が作動しないケースを明確に書き出している。テスラの「モデル3」のホームページを確認すると、同車のリア、サイド、フォワードフェイシングカメラは最大の視野を確保、360度とある。また、前方については「最大250m先まで協力にビジュアル処理」と謳われていた。ちなみに、https://www.moodyonthemarket.com/aaa-testing-finds-inconsistencies-with-driving-assistance-systems/ によると、今回実験に使われた車両は、「オートパイロット」を備えた2020テスラ「モデル3」、2021年の現代「サンタフェ」と「ハイウェイドライビングアシスト」、2021年「EyeSight®」を搭載したSUBARU「フォレスター」である。AAAが今回の調査について発表を行った狙いは、AAAオートクラブグループの広報担当者の「運転支援技術は安全性を向上させるため大きな進歩を遂げましたが、それでも完ぺきではありません。だからこそ、ドライバーは自分の車の限界を理解し、ハンドルを握っている間は完全に従事し続けることが重要です。」というコメント内容に尽きる。AAAは、自動車メーカー向けの推奨事項として、メーカーが既存のアクティブ運転支援システムを改善し、より高度な自動運転オプションに焦点を当てる前に、より一貫して(これらのシステムが)機能する必要があると考えている。メーカーは、継続的なドライバーの関与を促し、気を散らすことを思いとどまらせる、ドライバーに焦点を合わせたカメラ監視システムを実装する必要ありとしている。またドライバーに向けた推奨事項として、①通常の運転に統合する前に、これらのシステムがどのように機能するのかを明確に理解すること、ディーラーにデモを依頼し、自動車メーカーがオンラインで提供する車両取扱説明書やその他の情報をよく読むこと、②(現時点で)完全に自立している車はないことを理解し、(何かが起こった場合)これらのシステムは、介入するが準備できているドライバーからの絶え間ない監視なしには実行出来ないこと、を挙げている。AAAが行った新しい調査(2022年1月13日~16日)では、完全自動運転車に対する消費者の不信感が依然として高いことが明らかになっているが、消費者は自動緊急ブレーキや車線維持支援など既存の車両安全システムに強い関心を示していることも分かっている。AAAの広報担当者は「消費者が現在(の技術)を信頼しなければ、将来の技術を消費者に売り込むのは難しい」とし、「ドライバーは現在の運転支援技術が常に安全に機能することを期待している、しかし残念ながらAAAの調査では、(これらのシステムは、自動車メーカーごとに)ムラのある仕上がりとなっている現状がある」としている。AAAは教育と経験が自動運転車の受入れを拡大するための鍵であると考えているという。この目標を達成するため、AAAは自動車メーカーに対し、既存の車両安全技術を改善して、メーカー問わずこれらのシステムが一貫して確実に機能するよう促している。moodyonthemarket.comには、今回のAAAの車両試験について、多少とはなるが情報が記載されていた。クローズドコーステストと呼ばれるテストは、カリフォルニア州コンコードのAAA北カリフォルニア、ネバダ州、およびユタ州のGoMentumステーション試験場で行われたとのこと。定義された一連の基準を使用して、AAAはテスト用に上記の3車両を選択。試験装置およびクローズドコース試験シナリオに関する特定の方法論については、(おそらくAAAの)「完全なレポート」を参照して欲しいとある。消費者の立場から考えるに、今回のAAAの調査内容の公表は、自動運転以前に現行の「運転支援システムへの信頼性」に大きな波紋を投げかける結果となった。AAAが投げかけた課題に対し、自動運転車メーカーがどのような解決策を提示し、自動車業界が連携を見せるのか、今後も引き続き注目が高まるのではないだろうか。*参考:https://newsroom.aaa.com/2022/05/consumer-skepticism-toward-active-driving-features-justified/

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