JNSA(NPO法人・日本セキュリティネットワーク協会)が「情報セキュリティインシデントに関する調査結果 ~個人情報漏えい編~」とした2018年速報版を公表しました。

それによると、前年2017年に比べ、漏えい件数(443件)、漏えい人数(561万3797人)、想定損害賠償総額(2684億5743万円)等、軒並み増加という結果となっています。
但し、2005~2017の平均値と比べると際立って高い数字ということではなく、微増というニュアンスではないでしょうか。

原因は紛失や置き忘れ等「管理ミス」「不正アクセス」「ご操作」が3大要素となっており、「管理ミス」「ご操作」といったヒューマンエラーによるものが全体の半分を占めます。
また、媒体、経路別でみると「紙媒体」が最も多い 29.8%を占め、次いでインターネット、電子メールとなります。
業種別では金融・保険業は減少傾向で、教育。学習支援業が増加傾向です。

統計データというのは、漠然と眺めても「ふ~ん」という具合でしか受け取れないものですが、一つ昨今の傾向として気にしておきたいのは「不正アクセス」が増加していることです。
金融機関や保険業など、高いセキュリティが求められる業種では情報漏えいが減少していることを考えると、様々な対策が講じられてきたと読み取ることができますが、そうなると次に犯罪者が攻撃しにくくなった業種から、次々に対策が進んでいない業種へシフトしてくるかもしれません。
ユーザーのパーソナルな情報を保持する業種は、今後さらに注意が必要ではないでしょうか。

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