8割の区間で自動運転OK 課題は駐車車両への対応 岐阜市が走行実験報告 他

MaaSとは、Mobility as a Serviceの略で、運営主体を問わず通信技術の活用により、マイカー以外の交通手段による移動を1サービスとして捉えシームレスにつなぐ新たな移動手段の概念です。AOSデータ社は、MaaSをより安心して利用できるよう、リーガルテクノロジー(自動車フォレンジック)で貢献します。

8割の区間で自動運転OK 課題は駐車車両への対応 岐阜市が走行実験報告


群馬県前橋市でローカル5Gを活用した複数台遠隔監視による自動運転バスの公道実証を実施


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Impressions:2月18日 岐阜市では、昨年10月23日~同31日まで、中心市街地における自動運転実証実験を行った。実験は持続可能な公共交通ネットワーク構築と公共交通への自動運転技術の導入を目的として、令和元年から取組みをはじめ、市内の金華橋通りや長良橋通りなど、中心市街地の幹線道路において実験を続けている。実験車両には仏ナビヤ社のNAVYA ARMAを使用、ハンドルやアクセル、ブレーキペダルのないのが車両の特徴だ。行われた実証事件の検証内容は、車両が信号機との通信により、信号を自動で判断して走行することや、横断者を自動で検知して走行することなど。将来的には、乗務員がいないバスとなることを想定し、車内の様子を遠隔で監視する実験や、キャッシュレス決済を見据え、顔認証による決済の実験なども想定されている。実験では市庁舎を乗降場所とし、市内の市街地を周遊するコースを2通りに分けて自動運転バスを走行させている。JR岐阜駅まで足を延ばす、所要時間40分程度のロングコースと、途中の若宮通りを経由し市庁舎に戻る所要時間20分程度のショートコースが設定された。同市では、公共交通を持続可能なものとするために、自動運転技術の導入が不可欠と見ており、車両や自動運転技術の開発や、道路管理者、交通管理者、地元のドライバーなど、関係者の協力を仰いでいた。この度、同市は、実証実験の全体の8割の区間で自動運転走行が可能であった旨の実験報告を行った。実験では、コース上に設定した2ヶ所の信号機の設置場所において、信号機から車両に通信を行い、信号を自動で判断して走行することや、事前に作成した高精度3次元地図データ(3Dマップ)を元に、GPSで取得した車両の位置情報を使用し、走行することにも成功したと伝えられている。今回の実験で課題となったのは、路上に駐停車する車両の回避などだ。本実験においては、車両に同乗するオペレーターが手元のコントローラーを使い、手動で回避操作を行ったとのこと。国土技術政策総合研究所の研究資料(参考 http://www.nilim.go.jp/lab/bcg/siryou/tnn/tnn1161pdf/ks1161_06.pdf)を見ると、「手動介入の発生要因の内訳」(2017年度に実施された実証実験13カ所の総走行距離は2,200km、イベント走行を除いた1,740km)における走行データ分析の結果において手動介入の発生は、1,046回。主な要因のトップは「路上駐車(17%)」であり、続いて「GPS等の自車位置特定不具合(12%)」「対向車とのすれ違い(7%)」となる。「路上駐車の手動介入」の発生は沿道状況によるところが大きく、特に人家連坦部(人家が連接または集中している区域)で走行距離10kmあたり、1.8回発生しているという。反対に山間部や田畑においては、殆ど発生しない。2/7に都内で日本自動車会議所が「第1回(2021年度)クルマ・社会・パートナーシップ大賞」(共催=日刊自動車新聞社)表彰式を開催し、大賞に茨城県境町の「公共交通機関の空白地帯における地域住民の手でなしとげた国内初の自動運転バスの社会実装に向けた諸活動」が選ばれた。その席上で橋本正裕町長は、「路上駐車を回避する技術開発は進んでいると思うが、100%ではないと思う。町民の皆様やドライバーが自動運転車を暖かく見守ってくれて、現在の運行状況がある」と事業を紹介している。日産自動車は、昨年9/9に横浜みなとみらい及び中華街エリアにおいて実施した自動運転SAEレベル2相当の自動運転車両を用いたオンデマンド配車サービスの実証実験についての説明会を行っている。「eNV200」ベースの自動運転車両と交通サービス「Easy Ride(イージーライド)」とAIを活用したNTTドコモの「AI運行バス」を組合せ、実証実験を行った。説明会において、日産自動車の常務執行役員 土井三浩氏は「技術的にはこれまで運転席に座るセーフティードライバー、システムを監視するオペレーター、更に(実験)車両の後ろを走る伴走車が必要というのがガイドラインだったのですが、今回はオペレーターと伴走車を排除することが可能なシステムを組んで行います」と、実証実験の内容をアピール。自動運転車のハードウェアについては「相当な数のセンサーを積み、360度見ながら運転するというのはもちろんですが、今回のアップデートの1つがオペレーターレスをやろうということ。コンピュータが熱などでダウンするというところ、それから消費電力が過大になるところを回避して、信頼性の高いハードウェア設計をすることが必要です。それから、EVで運行する場合、コンピュータが過大な電力を食うとそのまま航続距離に繋がっていくということになりますので、なるべく消費電力の少ない設計をするということを考えています。それからオペレーターがいないということは、今までオペレーターがやっていたシステムを監視するという機能をロバストに設計する、ECUに組み込むということが必要ですので、その辺も含めて本当のエンジニアリングをした組込みのECUということで、いわゆるディシジョンメイキングと言われる自動運転の部分をになっています」と解説し「これらにより、路上駐車をしている車両をよけて走る、割り込み車両の動きを予め予測するといった市街地における交通環境に合わせて走行することが可能」と説明している。実験環境の差があることは承知の上で申せば、昨年の実証実験前に岐阜市にこの情報は届いたのだろうか。報道の報ずるニュースも数多あるため、整理が難しい。全国で行われる実証実験の技術的な共有プラットフォームも整備が進み、別な方面では、知財検索データベース登録されている技術については既に検索が可能な世の中。自動運転技術の社会実装への速度に影響するため、情報の整理・共有の重要性が増している。関係情報の調査手段がより一層簡素化され、整備されてゆく必要性を感じる。

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