自動運転に応用、高速AIチップ開発へ 会津大が共同研究着手 他
1月4日 先進的なコンピュータ教育とコンピュータサイエンティストの育成で知られる、会津大学が人工知能搭載のAIチップの開発に着手した。クラウドAIよりも高速処理が可能な「エッジAI」は、エッジAIが必要な情報を瞬時に判断しクラウド送信するため、処理に時間差がなく、自動運転車両の危険回避に有効な技術だ。この技術は2018年9月から沖電気、綜合警備保障(ALSOK)、ジャパンマリンユナイテッドらと進めて来たプロジェクトの延長線上にあると思われる。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発」の委託事業の中の「革新的AIエッジコンピューティング技術の開発」に採択されている。本研究開発は、当初、ディープラーニング技術を高い電力効率で実行すること(ソフトテンソルプロセッサ技術)、高効率かつコンパクトにモデルを圧縮、演算量を削減すること(高効率モデリング技術)、4K/8Kなどの超高精度画像に基づき、遠隔まで細かく広範囲の状況を把握するモデル(広範囲大規模認識技術)の実現の3層の技術で構成されていた。技術は、自動運転だけでなく、地域監視、インフラ管理、雑踏警備、巨大施設大規模雑踏(アリーナなどでの大規模なイベントの自動監視等)、交通管理、海上監視・操船支援などでの活用も期待される。カーナビの渋滞回避、バスが運行していない地域での活用、製造現場における不良品の選り分けなどにも応用が可能だ。
